小さな飲食店には看板メニューが必要です

小さな店は品数を減らし品質を上げましょう

あれもやりたい、これもやりたい。

あれがあれば、お客さんに喜んでもらえる,

あれが無いと、お客さんに怒られる。

サラダだけでも何種類も用意したい。

鮮魚を使った前菜や、パテ、ハムなどのシャルキュトリーも用意したい。

パスタは手打ちもやらないと。

魚料理と肉料理のチョイスができないと。

デザートの種類が豊富な店が女性には喜ばれる。

などなど。

考えればきりがなく、気づけばメニューブックはゴチャゴチャ。

そんな事ってありませんか。

自分が思っているほど、お客様がメリットに感じていないかもしれません。

小さな店は品数を減らし品質を上げて、お客様にアピールしましょう。

 

品数を減らすメリットは色々あります

私の店はテーブル10席とカウンターの小さな店です。

料理人は私一人です。

ランチタイムのみパートスタッフが接客を担当します。

ディナータイムは料理と接客を一人で行います。

 

開店から17年間で止めたことは

  • デイナータイムのアルバイト
  • ディナータイムでのコース料理
  • メインディッシュでの魚料理
  • 生魚を使った前菜(カルパッチョなど)
  • メニューブック
  • イベント用メニュー
  • 忘年会、新年会の販促
  • パスタ麺の種類の複数使用

他にも様々なことを止めてきました。

SNSでの過度なコミュニケーションも減らしました。

どれも基本的なセオリーに反しているかもしれません。

しかしセオリーと言われるものの多くは大手のセオリーです。

小さな店が大手のセオリーにとらわれてはいけません。

あなたの店のセオリーは、あなたが決めれば良いのです。

私も自分の店のセオリーは自分で決めてきました。

店を長く続けるために考えたセオリーですが非常識なこともあります。

 

 

品数を減らすデメリットは?  あまりありません

世の中には一つの商品だけで大繁盛している店があります。

一つの商品のために何時間も並んで下さる有り難いお客様もいます。

私の住む街の近隣にも食パンだけで週末になると行列しているパン屋があります。

ランチタイムのみ営業のカレー屋も、県外からのお客様が何十分もお待ちになられています。

行列のできるラーメン店などは典型的なのではないでしょうか。

小さな店がアピールするには豊富な品数よりもキラリと光る一品が必要なのではないでしょうか。

品数を減らしたら、お客様に魅力を感じてもらえなくなると考えているとしたら少し視点を変えて考えてみてください。

 

常連客は同じ料理を好むかもしれません

まず料理の面だけで考えてみましょう。

あるお客様がリピートされた場合ですが、なぜ再度あなたの店に行こうと思ったのでしょう。

それは前回食べた料理が記憶に残ったからです。

その料理を、また食べたいなと思って来店してくれます。

食べた料理が美味しくなかったとします。

他の料理なら美味しいかもしれないと再来店してくれるお客様は少数です。

私の店では、常連のお客様が同じ料理を注文されることが多いです。

お客様から、いつもの!! と言われる一品を持てるようになりたいものです。

 

特定の料理に固定客がつけば最強です

看板料理がある店は話題になりやすいです。

お客様が知人やSNS等で、あの店美味しかった!と言って頂けたら、とても有難いです。

さらに、あの店のパスタが美味しかった!!となるとイメージが膨らみます。

そして、あの店の〇〇〇パスタが、とても美味しかった!!!  これが最強です。

飲食店にとって、まず大事なのは当然ですが料理の味です。

品数が少なくても美味しければ、お客様は満足してくれます。

品数を絞れば仕入コストが下げられ作業時間も短縮化できます。

はい、ここで儲けが増えて労働時間が短縮できると思ってはいけません。

下げたコストで看板料理の原価を上げるのです。

それによって看板料理の評判はさらに上昇します。

 

看板料理はコストでは測れない

経営者は儲けにならないことをやってはいけない。

これも大手のセオリーです。

看板料理は小さな店に大切な評判やリピーターをもたらしてくれます。

小さな店は看板料理を作ることに力を注ぎましょう。

コストが高くついても、それ以上の価値を生み出すことができます。

作業を短縮化して得られた時間も大きな価値を作り出します。

料理の知識を深めたり、経営の質を高めたり、販促に時間を費したり、投資に時間を割いたり。

心と体をリラックスさせるために何もやらない時間があっても良いのではないですか。

時間はとても貴重です。

 

個人経営の小さな店にしかできないことです。

意識してみて下さい。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。